こんにちは、青猫です。
今回のテーマは“CTC製法紅茶の特徴メリット・デメリットについて”です。
皆さんは、紅茶を茶葉から入れようと思った時に「蒸らす時間が2~3分必要です」と言われると、ずーんとやる気が失せるとき、ありませんか??
実は青猫も、たまにですがリーフティーで紅茶を入れるのが面倒になるときがあります。(お前はそれ言っちゃダメだろ)
そんなときの救世主が、今回のテーマになっているCTC製法の紅茶。
CTC製法紅茶、最大の特徴は“紅茶の抽出の早さ”です。
抽出の早さはティーバックといい勝負をしていますし、抽出時間が早いにも関わらず、香りや味がしっかりしているというメリットがあります。
「いきなりCTC製法とか言われても、わけ分らんわ。」
「なんか、めんどくさそうな単語が出てきた。」
と思われるかもしれませんが、CTC製法の紅茶(茶葉)を使うことで、紅茶の抽出時間を節約できます。
「紅茶の茶葉を蒸らす時間を減らしたいなぁ。」
と思っている時には大活躍してくれますよ。
普通の茶葉だけでなく、CTC製法紅茶の特徴を知っておくと、紅茶を楽しむための幅がもっと広がること間違いなしです。
今回は、新たな紅茶の魅力を広げた、CTC製法の紅茶について解説していきます。
CTC製法とは??
では早速、CTC製法紅茶の特徴について解説していきます。
CTC製法の名前の由来ですが
クラッシュ(Crash)
テアー(tear)
カール(cal)
の頭文字を取ったものを指します。
これは、お茶の葉を押し潰して(crash)、引き裂いて(tear)、粒状に丸めたもの(cal)を指します。(そんなに茶葉をいじめなくても…。)
茶葉の形状は、小さな丸型をしています。
幼い頃に買ってもらった、ビーズぐらい細かいのが特徴です。(例えが酷い)
計量するためにティースプーンで掬うと、おむすびころりんのおにぎりが転がり落ちるぐらいには丸いです。(もう一度言うけど例えが酷い)
計量のときに、大体いつもこぼします。
このCTC製法は、主にインドやスリランカで行われている紅茶の加工方法です。
では、どうして茶葉をわざわざ丸める必要があるのでしょうか??
CTC製法のメリット3つ
抽出のスピードが早い
冒頭でも少し触れましたが、CTC製法の最大のメリットは、抽出時間が短いことです。
CTC製法の紅茶は、茶葉を押しつぶして引き裂いて丸めているおかげで、茶葉が細かくなっています。
なぜ茶葉が細かいと紅茶の抽出が早くなるかというと
『成分の抽出』=『細胞壁を壊して中に入っている成分を出す』ことだからです。
つまり、CTC製法の紅茶は製造の段階で、押しつぶして引き裂いているので、茶葉にたくさんの断面ができています。
これは、すでに細胞壁が壊れている状態ということです。
あとはその成分を取り出す・摂取しやすくするための媒体(お湯)を注げば、紅茶が出来上がります。
細胞壁が壊れていればその分、紅茶の成分を早く引き出すことができるのです。
これがCTC製法や細かい茶葉が短い時間で抽出できる仕組みです。
CTC製法は、主にティーパック用の紅茶に使われることが多いのですが、最近ではリーフティーとしても出回っています。
ちなみにティーパックには、CTC製法以外に“ブロークン”という、細かくした茶葉が入れられている場合もあります。
ブロークンという細かくされたもの同様、ティーパックに使われていることがほとんどです。
CTC製法もブロークンも、やはり目的は、“抽出時間を早くする”こと。
通常、リーフティーから紅茶を入れると最低でも2分、長いと3分程度かかるのですが、CTC製法の茶葉は1~2分で淹れることができます。
手っ取り早く紅茶を飲みたい時に、簡単に入れられるのは助かりますよね。
CTC製法の茶葉は、抽出時間の短縮という“スピード”が最大の特徴です。
(成分の抽出が早すぎて、紅茶が渋くなってしまうというミスを時々やらかします。)
味が強い
先の項目でCTC製法がティーパックに使われる理由は、その抽出の早さにあると書きました。
1~2分程度で、お茶の成分の大半を抽出することができるので、手軽に紅茶を楽しむのに向いています。
CTC製法は抽出のスピードが特徴のひとつとして挙げられることが多いですが、他にもたくさんの特徴があります。
2つめの特徴、それは“味が強い事(はっきりしている)”です。
細かく刻まれた茶葉は、当然その繊維も細かくなっているので、主成分であるタンニンも抽出されやすくなります。
紅茶の主成分のひとつであるタンニンは、茶葉を細かく刻めば刻むほど出やすくなるので、味が強くなるというのも納得ですよね。
CTC製法の茶葉から紅茶を入れるときに、細かいから味が弱いのかな??と思って、ちょっと多めに茶葉を計ってしまうと、想像以上に濃い味になりますのでご注意ください。(青猫調べ)
味が安定している
CTC製法の紅茶はその形と抽出時間の短さ以外に、味が安定しているというメリットがあります。
茶葉を押し潰して(crash)、引き裂いて(tear)、粒状に丸める(cal)ため、紅茶になる過程で強い発酵を起こします。
そのため、どの産地で採れた茶葉でも、安定した味の強さを出すことができるのです。
CTC製法のデメリット3つ
CTC製法の紅茶は、茶葉を細かく千切ることで、紅茶の抽出時間を短くすることができる一方で、デメリットもあります。
風味が飛びやすい
紅茶の茶葉を細かくすると、抽出が早くなる一方で、紅茶の香りが飛びやすくなります。
これは先ほど解説した、茶の細胞を取り出しやすくするために、多くした茶葉の断面が多いためです。
抽出時間は早くなるが、茶の葉の形が残っているものに比べると、劣化が早くなってしまう。
という特徴があります。
大きめの茶葉と小さめの茶葉、それぞれにメリット・デメリットがあるので状況に合わせて、なるべく早く使いきるのが理想です。
また、味がしっかり出ているということは、ストレートやレモンティーにするには少々渋味が強い場合があります。
CTC製法の紅茶に、フルーツを入れるのは避けたほうが無難です。
紅茶の個性が薄れてしまう
CTC製法の紅茶は、茶葉を押しつぶして引き裂いているため、茶葉から出る酵素が多くなり、発酵の度合いが強くなります。
そのため、紅茶の味はガツンと強くなりますが、そのぶん香りの個性は薄れてしまいます。
とはいえ、CTC製法紅茶の多くはアッサムなので(ニルギリやケニアもあります)、もともと香りは強めです。
では、どうして香りが弱くなってしまっても、強い味が欲しいのか?という疑問が生まれると思います。
今回ご紹介しているCTC製法は、主にインドで使われている製法です。
インドは日常的にチャイを飲んでいるため、スパイスやミルクに負けない強い茶葉が必要です。
また、紅茶の品質が安定しない時期があり、品質を一定にできるのがこのCTC製法だったため定着したといわれています。
味が強すぎてアレンジが限られる場合がある
CTC製法は、味が非常に強く出るのが特徴のひとつです。
そのため、ストレートで飲むと渋味を強く感じてしまうことがあります。
これはCTC製法によって、茶葉のタンニンが多く滲みだし、発酵が強めに起こるためです。
ストレートで飲む以外にも、フルーツと合わせるのが難しいことも。
(色々試してみましたが、CTC製法の紅茶をフルーツと合わせるのは無理でした)
ストレートで飲んだり、フルーツと合わせたりするのは難しいですが、一方でミルクとの相性は抜群にいいです。
イングリッシュミルクティー、ロイヤルミルクティー、チャイ。
どのミルクティーと合わせても、ミルクの味や香りに負けることなく、しっかりと紅茶の味がします。
濃い味のミルクティーを追い求めている方にとっては、CTC製法の紅茶は絶対におすすめです。
まとめ
CTC製法の茶葉の特徴を、以下にまとめます。
- CTC製法とは、茶葉を“押しつぶす・引き裂く・丸める”の頭文字を取った製法
- 抽出時間が1~2分程度と早い
- 味が濃くてはっきりしている
- CTC製法の紅茶でミルクティーを淹れると、コクや味がしっかりと出る
- 丸っこいのでこぼしやすい(お前だけだろとか言わないで)
- 香りが飛びやすい、酸化が進みやすいなどのデメリットもある
- ミルクと相性抜群だが、フルーツなど酸味のあるものとは相性が悪い
“CTC製法紅茶の特徴とメリット・デメリットについて”については、ここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。今後も紅茶に関するお役立ち情報を発信していきますので、よろしくお願いします。
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