紅茶が飲みたくなって購入しようとした際に、「オレンジ・ペコ」という言葉を目にした事があるでしょうか??
「『オレンジ』って付いてるから、柑橘系の香りがするものだと思ったら、全然違った。」
「爽やかな風味なのかなって思ったら、ド定番な紅茶の風味であれ??ってなった。」
という経験をした方はいらっしゃるでしょうか。
「オレンジ」と付いているので、オレンジの香りがするのかと思うのは、ごく当たり前のことです。
私も紅茶について学ぶ前は、思いっきりそう思っていましたので。
しかし、この紅茶に「オレンジ・ペコ」とついている理由は、私達の予想の斜め下をゆくものです。
紅茶に香りが付いている、着香茶のようなものだと勘違いしてしまう方が多いと聞きました。
実際にそう思っていた経験もあるので、これはご紹介しなくては。
と謎の使命感を勝手に発揮しました。
この記事では「オレンジ・ペコ」とはどういった紅茶を指すのか。
についてご紹介します。
アールグレイのように、特定の香りがついているものではない
アールグレイは人気の高い紅茶ですので、普段紅茶を飲むときはほとんどアールグレイを飲むという方も多いと思います。
また、あまり紅茶がお好きでなくて、普段は全く飲まないという方にも多く認知していただいているものと言えます。
ざっくり言いますと、「柑橘系の香りのする紅茶」です。
これはもともとの紅茶に、「ベルガモット」というミカン科ミカン属の果物で香りを付けたものです。
「着香茶(フレーバードティー)」と呼ばれるものです。
レモンティーやピーチティーなども、これに分類されます。
一転してオレンジペコと聞いて、どんな紅茶なのか意味を説明できる方は、相当紅茶がお好きなのだなと。
冒頭でも書きましたが、やはりオレンジペコと聞くとアールグレイ紅茶のように、柑橘系の香りのする紅茶かと勘違いしてしまうかもしれません。
しかし、ここでいうオレンジというのは果物のオレンジとは一切関係がありません。
非常にややこしいですね。
名前の由来は諸説ありますし明らかにはされていませんが、以下のようなものが挙げられます。
・人名:オランダの王室、オラニエ(オレンジ)王家からきているという説。
・色:19世紀ごろに、紅茶製造の工程で産毛がオレンジ色に見えたことからつけられたという説。
オレンジ・ペコとはなにか
香りは全くオレンジの香りがしない。
では、「オレンジ・ペコ」とは何なのか。
これは、紅茶の色や香りを指すものではなく、茶葉の大きさ(「等級(グレード)」)を指すものです。
もう少し細かく言いますと、リーフタイプの茶葉で7~11ミリ程度のよく揉まれて乾燥させた茶葉を指す言葉です。
いやいや、ちょっと待ってよと。
これがバラエティーだったら、ひな壇にいた芸人さんが全員立ち上がってつっこまれるレベルですね。
果物のオレンジ、全く関係無いじゃん。
とんでもないフェイントです。
ひどい、あんまりだ。
修飾語っぽいものが付くこともあります
ここまでで、果物のオレンジが全く関係ないことをご紹介しました。
さらにややこしいことに、この『オレンジ・ペコ』に修飾語のようなものがつくときがあります。
例として少しご紹介したします。
スペシャル・ファイネスト・チッピー・ゴールデン・フラワリー・オレンジ・ペコー
ファイネスト・チッピー・ゴールデン・フラワリー・オレンジ・ペコー
ゴールデン・フラワリー・ブロークン・オレンジ・ペコー
フワラリー・オレンジ・ペコ
ブロークン・オレンジ・ペコ
ブロークン・オレンジ・ペコ・ファニングス
ざっと上げてみましたが、軽くめまいがしますね。
上の方は、もはやノリで付けただろうとつっこみを入れたくなるぐらいです。
一見ややこしく見えますし聞こえますが、いずれも紅茶の大きさや香りを指します。
もともとは茶葉の大きさや特徴を指すためのものです。
そこに、紅茶の香り、また茶園が特有に付けた名前や主張したい点、称号などがつきます。
もはや色々くっつけすぎて、何が何だか分からないのでは。
というのが正直な感想です。
しかし、この紅茶を売りたい、こういった点をアピールしたい。
という、生産者や仲介者の紅茶愛が溢れているものだとも言えますね。
まとめ
紅茶のオレンジ・ペコとは
- アールグレイのような着香茶のように、果実のオレンジの香りがする茶葉ではない
- 名前の由来は諸説あるので、完全に特定することはできない
- リーフタイプの茶葉で7~11ミリ程度のよく揉まれて乾燥した茶葉のことを指す
- 修飾語が付く場合がある
- 多くの方(私も含め)を混乱に陥れてきた茶葉である
名前からして、非常にややこしいなと感じる方も多いはずです。
しかし、紅茶のサイズを示すためのものだと分かると、急に親近感が湧いてくるかと。
「リーフタイプの紅茶は良く分からなかったけど、蓋を開けてみれば怖いものではないんだな。」
と思っていただけたら、これほど嬉しい事はありません。
コメント